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2016本屋大賞ノミネート作をおさらいしてみよう!私の感想と、インタビュー・書評

【2016/4/13 追記】

2016年本屋大賞ノミネート10作

本屋大賞

 

2016年のノミネート10作が発表されましたねー。(だいぶ前の話ですね!)

 

今年のノミネート作品は中堅メジャー所が多い感じです。もう売れている本な気がします、が、書店員さんが「売りたい本」に投票するわけだから合ってるとも言う?

「今から売りたい本(まだ売れていない本)」というわけではないのかもしれない。それともこれが大衆化なのか…。

 

「この人知らない!気になる!」という出会いがないのは少し寂しいです。

(私自身ここ数年は読む本の幅が広がっていないので、私の側の問題ではない確率が高いと思います) 

 

今年の既読は6冊でした。読了時のツイートを振り返りつつ、今の所感を。

(読了ツイートは去年のものばかりなので探しにくく、ツイログからコピペで持ってきます)

インタビューや書評も一緒に貼っていきますので、参考にしてみてください!

 

既読本まとめ

王とサーカス

王とサーカス

 

【読了ツイート・米澤穂信『王とサーカス』読了。2001年のネパール王宮の事件をフィクションにしてジャーナリスト側から。この面白さは説明しがたい…しっかり物を見つつ目線を変えて考えることが大事。あとは人と物事の多面性を知ること。】

 

※『さよなら妖精』の後日談だという噂を聞いて、『さよなら妖精』を読み返してから挑んだ、けど、特に復習は必要なかったかな…。

『さよなら妖精』でいい味を出していた私の好きな女性キャラ(当時高校生)の、社会人としての仕事を追っています。

でも、これだけでも話は分かりました。作家さんも「前作読んでなくても大丈夫」ってツイートされていました。

 

米澤穂信 渾身の書き下ろし最新傑作『王とサーカス』好評発売中! - ブクログ

 

 

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

 

【読了ツイート・住野よる『君の膵臓をたべたい』読了。ラノベ風味の文体で泣かせに来ている…!と警戒していたものの、よかった。よくないこともたくさんあるけど、まあよかった。読み終わると題名が沁みるね。これデビュー作か。】

 

※ちょいラノベ寄り、病気少女モノです。いや、実は泣いたよね。単純な病気モノじゃない展開があって、それでいて終わり方が無理やり爽やかになっていました。そのあたりが「よくないこと」と「よかったこと」ですね。 

主人公二人が途中で福岡に来たのが面白かったです。シーホークかな?ラーメン屋はどこっていう設定なんだろう? 

 

「僕」が見つけたクラスメイトの秘密の日記帳。涙が止まらない感動のデビュー作 『君の膵臓をたべたい』 (住野よる 著)|インタビュー・対談|「別冊文藝春秋」編集部|本の話WEB

 

 

教団X

教団X

 

【読了ツイート・中村文則『教団X』読了。宗教と原子と性と戦争と政治と…とにかく濃い内容なのに話し言葉ならすっと入ってくる。硬化してはいけないということ。人が変わるのは感情によってのみ。ドストエフスキー。硬化した気持ちよさに代われる思想とは…遺言の内容すごく好きだ。力作!!】 

 

※これ、分厚かったです…!しかしながら読む手が止まらず腕めっちゃ疲れた、みたいなことになりました。

あまりに盛り上がってフォロワーさんに報告してた内容としては「衒学的とも言えるのか…手触りは純文寄りで、台詞は衒学っぽい感じです!物理なところは読み飛ばそうかと思ったけど意外に読めたし、ちょっと世界観変わるショックでしたわ…」「ちょっとこれ、宗教だけじゃなく量子力学とか戦争とかエロとか、アンタッチャブルな話題ばかりですよ…」などなど。 

 

| 世界を肯う、その日々刻々の選択へ 中村文則『教団X』 髙橋敏夫 | 書評 | すばる - 集英社 |

 

 

戦場のコックたち

戦場のコックたち

 

【読了ツイート・深緑野分『戦場のコックたち』読了。戦地の事情を詳しく取材したのかな?濃い。描写細かく日常の謎ミステリしつつ、戦争で人は死んでいくよね…それでいて全編通じて伏線が回収されていく深みがあった。これは良いな。人情味。 】

 

※こちらものすごく評判がよくて、

・第2位『このミステリーがすごい!2016年版』国内編ベスト10

・第2位「ミステリが読みたい!2016年版」国内篇

・第3位〈週刊文春〉2015年ミステリーベスト10/国内部門、

・第154回直木賞候補

などなど既にだいぶ評価されています。本屋大賞に入るのも納得ですね。

Twitter文学賞でも「国内編 第三位」でした!

 

ついに本屋大賞でトップを獲るのか?!

主人公の青年は19歳のアメリカ兵コック、舞台は第二次世界大戦中のヨーロッパ。 繊細な日常の謎系ミステリが、戦場を舞台にして読めるとは驚きでした。

 

十九歳の夏、僕は戦場に降り立った。新米兵士の過酷な「日常」と、愛おしき仲間たち 『戦場のコックたち』 (深緑野分 著)|インタビュー・対談|「別冊文藝春秋」編集部|本の話WEB

 

 

羊と鋼の森

羊と鋼の森

 

【読了ツイート・宮下奈都『羊と鋼の森』読了。宮下作品ってこんなに良かったっけ?山間部出身の男の子が調律師になる話、静謐な森から粒々の音の世界へ。人物描写がよかったのと、感覚と美しさ。望むものとあきらめること。文章好きだこれ。 】

 

※文章が綺麗ですごく好きでした。ピアノの調律師を志す青年の成長譚、という感じです。

文章が綺麗な割に登場人物は一筋縄ではいかないというか…それぞれのぶつかりっぷりや主張なんかは、かなり現実味があって辛いところもありつつ、最後にはよくまとまったかな。よくぞまとめてくれた、という感じでした。まとまりすぎて小物感もあるけど、読み込めばその終わり方にも納得できる緻密さがあります。

 

音楽が好きな人に特におすすめしたい。

『羊と鋼の森』 (宮下奈都 著) | 今週の必読 - 週刊文春WEB

 

  

火花

火花

 

【読了ツイート・又吉直樹『火花』読了。二人の濃い会話はピンとこない点もあったけど、対面で話すことのリアルさ。いちいち面白いのに真面目で悲哀を感じたり。詰め込むことでこちら側に勝手に生まれる咀嚼できなさ。純文学の圧倒的な読書量が背後にあるねぇ。】

 

※有名すぎて、数人から「きまやちゃん読書するんだよね、『火花』も読んだ?」って半笑いで聞かれました。

でも侮るなかれ、けっこう面白かった。

元から文学好きな人が書いたっていう面が強いので、書いたのが芸人さんだっていうのは意識しなかったです。題材がお笑いなので、そこは仕事のリアリティを持ってきたのかなと思うくらいで。

 

【動画つき】著者インタビュー 主人公の徳永は、僕とは違う目線を持っている 『火花』 (又吉直樹 著)|インタビュー・対談|「本の話」編集部|本の話WEB

 

 

未読本たち

流

 

直木賞受賞作、積んでる…。

受賞前から積んでいて、東山さんが受賞してからテレビに出まくっていて(福岡ローカル番組のコメンテーターと化しています)、お腹いっぱい感があって…でも読む!

東山さんは某大学で中国語を教えているらしいです。けっこうイケメンインテリです。 

 

直木賞「流」が20年に1度の傑作と称賛されるわけ↓

http://mainichi.jp/premier/business/articles/20150826/biz/00m/010/001000c

 

 

朝が来る

朝が来る

 

辻村深月は『盲目的な恋と友情』までは9割ほど読んでいるんですけど、最近の3作読んでいないみたいです。『名前探しの放課後』が好き。

ちょっと飽きた感があったんですが、『朝が来る』は評判がいいなぁ。最近読んだエッセイ『図書室で暮らしたい』が面白かったです!

 

不妊治療と養子縁組の家族を描く 『朝が来る』で切り拓いた新たな作品世界――辻村深月(1)|作家と90分|瀧井 朝世|本の話WEB

 

 

永い言い訳

永い言い訳

 

三島由紀夫賞候補になった作品ですね。これは読みたい。 前作、前々作けっこう好きでした。

秋頃に映画になるのかな?

映画『永い言い訳』公式サイト

本木雅弘、西川美和監督『永い言い訳』に主演! 深津絵里と21年ぶり共演 | cinemacafe.net

 

 

世界の果てのこどもたち

世界の果てのこどもたち

 

だめだー、中脇初枝『きみはいい子』読んで、よかったんだけど、心臓にズンと来て、辛くて、以降全然読めてない。

トラウマかしら。

戦中、戦後を生きる3人の少女 『世界の果てのこどもたち』 (中脇初枝 著)|インタビュー・対談|「オール讀物」編集部|本の話WEB

 

 

順位発表について

10作品選ばれた時点でなんかもう満足しがちですが、これから更に順位付けがあります。

順位発表は、4月12日!

だいたい毎年はずれてしまうので、もはや予想を立てていないんですが…読んだ範囲で言うと、『戦場のコックたち』と『教団X』は上位だろうな!

 

結果について

追記します。はい、上記の予想はことごとく違っていまして、もう作者さんに申し訳なく感じるレベルです。関係ないんだとは分かっていても…。

 

一位の『羊と鋼の森』については、特設サイトもオープンしたそうです!

羊と鋼の森 (文春e-book)

羊と鋼の森 (文春e-book)

 

 

宮下奈都さんは、他にも『よろこびの歌』が評価が高いようですね(ツイッターでの私のフォロワーさん曰く)。

個人的には『田舎の紳士服店のモデルの妻』が印象深いですが、特に起伏がない物語でもあり…しみじみ系かな。

エッセイ『はじめからその話をすればよかった』も面白かったなぁ。エッセイは4月末に文庫になるそうです。要チェック。

 

よろこびの歌 (実業之日本社文庫)

よろこびの歌 (実業之日本社文庫)

 
田舎の紳士服店のモデルの妻 (文春文庫)

田舎の紳士服店のモデルの妻 (文春文庫)

 

 

はじめからその話をすればよかった

はじめからその話をすればよかった

 

( ↑ こちらがエッセイです) 

 

 

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