こんな記事を読みました。巷に蔓延る読書礼賛主義に一石を投じる内容かと。
本を読むって、そんなに知的な行為なの? « WIRED.jp
わたしたちは国ごとの競争力を考えるとき、ひとつ思い違いをしている。すなわち、本を読むことを文化的健全さの唯一の指標と考えているのだ。それが、指標であることは確かだが、しかし唯一の指標ではない。
(中略)わたしは読書をする。たくさん読書をして、多くの機会を逃している。
「多くの機会を逃している」という点がいいですね。確かに読書は基本的に一人で、外出せずに行うことが多いでしょう。そうすると誰にも会わず、どこにも行かずに過ごすことになります。それは果たして人生において有益なのかと。他のことをした方がいいんじゃないかと。
「読書は唯一の指標ではない」という意見には賛成です。「誰かに会う」という行為や「どこかに出かける」という行為にも、そして読書にも、等しく価値があると私は思います。
まあ、当たり前のことっぽいですけれど。
でもどうしてこういうことがわざわざ記事に書かれ、はてブが343もついているのかを考えると、やっぱり今世の中で読書が過信されているという一面があるんだと思います。
読書自体は私も大好きです。けっこう読む方だと思います。でも本を読むことがすごいことだからから読んでいるわけではなく、ただ単に楽しいから読んでいるという感覚しかないので、「本を読めば~~」「本を読まないと~~」みたいな言説は好きじゃないです。
まあ、すごいことだとは思っているんですけど…あくまで個人の適性によるし、好みの問題ですよね。なので
社会人になって読書習慣がないなんてありえない。自己形成に読書力は必須。 - ウェブ1丁目図書館
ここまでいくとちょっとアレかな、と思います。読書力…。でもこれはてブ440もついてますね。
というかこの論でいくと、フィクション大好きな私はそもそも読書してないことになります。斉藤孝の言い分なのか…。
なので、この場合、娯楽目的で読む推理小説は、読書とは言いません。漫画や雑誌も基本的に読書とはなりません。斎藤さんの線引きでいうと、ヘッセや夏目漱石のような名作はもちろん問題なく読書となり、司馬遼太郎の小説あたりが境界線になるとのこと。
ちょっと極端なような…。まあ、好きにしていいと思いますけど。私は納得しないです、はい。
ところでヘッセなら『シッダルタ』が面白いです。釈迦が悟りに至るまでの道筋の話。
読書の効能については個人的に以前から興味があって、記事をいくつか集めていました。探せばもっとあると思いますが、一部をご紹介します。
人は小説を読むことで、脳に長期的な影響を与えることが判明(米研究) : カラパイア
意外な効果も!?読書がもたらす素晴らしい5つの効果 | U-NOTE【ユーノート】
小説を読むと脳が活性化、実際に身体も登場人物になりきっていることが判明 - ライブドアニュース
仕事にも人生にも効く、読書がもたらす8つの効用 : ライフハッカー[日本版]
茂木健一郎先生(脳科学者)が語る、「読書が脳に与える いい影響」とは【第1回】【Benesse(ベネッセ)教育情報サイト】
褒めすぎですね…!
脳にいい、発想力や想像力が養われる、コミュニケーション能力や文章力が磨けるetc、いいことづくめだということが分かります。茂木先生までそういうなら異論はないです、はい。
でもですね、この中で私が注目したいのは、「ストレス発散」としての読書です。
5.ストレスの解消に繋がる
6分間の読書をすることでストレスは3分の1以下になるという研究結果があるそうです。これは、音楽を聞くことや運動をすることよりも高い効果だそうで、読書は脳を活性化するだけでなくリフレッシュする効果もあるということがわかります。ビジネスで溜まったストレスも本を読むことで解消するのではないでしょうか。
2.ストレスを軽減できる本を読んでいて、意識がギアチェンジされる間隔を覚えたことはありませんか? イライラする日でも、本があれば簡単に気が紛れる人は多くいると思います。特に気分転換に適しているのは、フィクション。寝る前に名作フィクションを読めばさらに完璧です。本当にいい本だと本を閉じずに読み進めてしまいますが、いずれにしろリラックスできます。
また、こんな記事もあります。
読書は健康にいい!「アルツハイマー病予防」「脳の活性化」「ストレス軽減」といったことに効果あり!
私は主に「ストレス軽減」の読書をしているんだと思います。月に一度くらいの割合で「疲れた…本読みたい」と呟いています。なんか生き返る感じがするんです。気を使って疲れた時、人間関係に絶望した時、長いフィクション読まないとやってられないです。
私が本を読んでいない時期はだいたい病んでます。今まで生きていて数冊しか読んでいない年もあるんですが、なんかあんまり記憶が無いです。そういう意味では読書量とは、私にとっては健康のバロメーターでもあります。
最後にいくつかおまけで紹介。
本屋についてのフィクションで、今注目している本2冊です。
↑この『ペナンブラ氏の24時間書店』は今読み中で、グーグラー(Googleの社員)出てきたりいかにも現代っぽい内容で進んでいくので面白いです!理系の人にもおすすめしたいです。
そしてこちらは、東京に住んでいる人に。
渋谷に夜の図書室が誕生 - 飲食も可能な“本と人がつながる場所” | ニュース - ファッションプレス
読書をなんとなく敬遠している人に。
読書の初心者に贈る、読むことの障害を取り除き書物へ誘う14の質問と答え 読書猿Classic: between / beyond readers
読書をする時に、使ってみたいサイトたち。
「今、あなたが読むべき本」を賢くネットで探せるサイトまとめ - NAVER まとめ
きまやでした。