だいぶ前に映画館で見た映画なんだけど、今更感想を書きます。
『ウォルト・ディズニーの約束』。でもちょっと観点がおかしい、多分。ネタバレあり。
そもそも私は『メリー・ポピンズ』のファンでして、小学生の頃かな、主に本を読んでいました。空から傘で飛んでくる不思議な乳母。

- 作者: P.L.トラヴァース,メアリー・シェパード,Pamela Lyndon Travers,林容吉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/07/18
- メディア: 単行本
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で、当時から映画も観てて、実は「映画と原作では内容が違う!」とびっくりした原体験になっているのがこの作品。いやね、ほんと、メリー・ポピンズの性格が違うんですよ。本では子どもたちに厳しいのに、映画ではめっちゃ優しいの!
映画では『チム・チム・チェリー』という曲が有名ですね。
だから「メリー・ポピンズの映画誕生秘話」ということで『ウォルト・ディズニーの約束』が気になっていました。どうしてあんなに違うのかなー、と。やっぱりディズニーだからか。
それで観に行ってみたらもうこの映画自体がとにかくよくて、ずっと感想がまとまらずにいました。
まず、ヨーロッパの景色が好きな人は観て損しないと思います。この映画の少し前に『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でギラギラのアメリカを観ていたのもあってか、やっぱりヨーロッパいいわー、景色も町並みも綺麗だわー、って思いました。
あと、ファザコンぎみの主人公に共感してしまう人はかなり胸が痛くなるだろうと思います。私はこれで感想言えない(書けない)くらいひっかかってました。
今ではだいぶおばあさんになってしまった主人公・P.L.トラヴァースの父親は、まるで少年のような振る舞いなんですよね。それが楽しくて嬉しくてめっちゃお父さんっ子の幼少期を送る主人公。お父さんったら夢にあふれたことばかり言うんだもの。
でもそういう少年っぽい男の人というのは、社会生活をうまく送れないわけでね…。
だんだんと生活が落ちぶれていく描写が続くんですが、お父さんが一人いかんなく少年性を発揮している中で(恋人としてもいいと思う!)、母と娘のやりとりもよかったです。
まだ幼い娘たちは「面白くて楽しいお父さん」が大好きなんですけど、そういう生活能力のない父親にばっかり娘が懐いてしまって、「いつも厳しいお母さん」をしないといけないお母さんの悲劇っていうのもありました。
でもお母さんがしっかりしないとこの家は駄目になるわけで…で、お父さんはついにお酒飲みすぎて体を壊すし、途中でお母さん尽き果てそうになって(湖のシーン怖かった)、そこでメリー・ポピンズのモデルになる「叔母」が登場するわけです。
…っていう主人公の幼少期の描写がもっと観たかった、と思ってしまって、もはや現代のウォルト・ディズニーどうでもよかったんです、すみません…。後半のお父さんのシーンずっと泣いてました。
いや、ウォルトも頑張ってたよ。うん。
この影絵にきゅんとしますね。
まとまらない感想でした。
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