きまやのきまま屋

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2015年本屋大賞ノミネート10作についてつれづれと。

本屋大賞の季節がきた

1月21日に2015年本屋大賞ノミネート10作が発表された。この話になるともうすぐ春だね、という感じ。

実は私がTwitterを始めたきっかけは本屋大賞だったりして、毎年なにかと楽しみにしてる。もう11年目?『博士の愛した数式』を一人暮らしの部屋で読んで号泣したのもうそんなに前?私が年取るはずだわ…。

 

「『売りたい本』っていう表現はおかしいんじゃないか」とか色々言われている上に全部読んで投票しなきゃいけない書店員さんは大変だろうと思うけど、がんばってほしい。

 

今年のノミネート作品。

  • 『アイネクライネナハトムジーク』伊坂幸太郎/幻冬舎
  • 『怒り』吉田修一/中央公論新社
  • 『億男』川村元気/マガジンハウス
  • 『キャプテンサンダーボルト』阿部和重・伊坂幸太郎/文藝春秋
  • 『サラバ!』西加奈子/小学館
  • 『鹿の王』上橋菜穂子/KADOKAWA 角川書店
  • 『土漠の花』月村了衛/幻冬舎
  • 『ハケンアニメ!』辻村深月/マガジンハウス
  • 『本屋さんのダイアナ』柚木麻子/新潮社
  • 『満願』米澤穂信/新潮社

上記はあいうえお順。今のところ私が読んでいるのは、4作品。

 

『キャプテンサンダーボルト』

キャプテンサンダーボルト

キャプテンサンダーボルト

2005年に芥川賞を受賞した阿部和重(通称「あべちゃん」・同じく芥川賞作家の川上未映子とご結婚されている)と、春樹に続くかと言われている人気作家の伊坂幸太郎の共著。この作品の概要が発表された時はネットが沸いたねー。

(参考記事 史上最強の完全合作! 阿部和重、伊坂幸太郎がそのすべてを語る 第1回 ふたりで 村上春樹さんとたたかう 『キャプテンサンダーボルト』 (阿部和重 伊坂幸太郎 著)|インタビュー・対談|本の話WEB

 

『キャプテンサンダーボルト』の特設サイトまである。


阿部和重 伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』|特設サイト|本の話WEB

 

最近共著って流行っているのかな。デビクロくんの原作者と乙一の共著もなかなか面白かったし。こちらは交互に書き進めた&小説執筆支援ソフトを使ったらしい。

僕は小説が書けない

僕は小説が書けない


『僕は小説が書けない』中村 航(なかむら こう) 中田 永一(なかた えいいち) | 角川書店|KADOKAWA

 

『キャプテンサンダーボルト』読了ツイート(2014/12/31)

  • 阿部和重・伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』読了。東京大空襲の話から現代の最新兵器までさらっと繋げてきた。国家陰謀論的な世界。しかし共著なはずなのに普通に伊坂作品として読めてしまい、あべちゃんの気配がなかった気がする。伊坂さんなにげに文体幅広いし。 posted at 15:10:05

 

『サラバ!』

サラバ! 上

サラバ! 上

直木賞獲りたてほやほやの西さん。10周年ということで自伝的な内容が入っていると言われていて、主人公は男性なんだけど確かに西さんの経歴だからこそ生き生きと書けた表現が多いと思う。外国の描写とか。気合を入れて今年最初に読んだ一冊。

 

林真理子の直木賞選評がすごくよかった。

直木賞選評 作家・林真理子さん「読後に青空が広がる小説」 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

この選評いいね。欠点も認めつつ、物語の勢いや力を認める、と。

2015/01/16 03:34

 

『サラバ!』読了ツイート(2015/1/9)

  • 西加奈子『サラバ!』読了。10周年記念作品の長編。一人の男の子が生まれて大人になって私の実年齢まで追い付いてくる!波瀾万丈な人生ながらもブレない男の子だったのに、どこで道を間違えた?いつ間違えた?という後半に、芯は大事だよほんと、と語りかけたくなった。そして私も芯がほしい。 posted at 17:17:37

 

『本屋さんのダイアナ』 

本屋さんのダイアナ

本屋さんのダイアナ

柚木さんはいつまでもノリノリだー。これはよかった。牧歌的な題名に感じられるけど底意地悪い感じがするエピソード満載。母と娘の話、デートDVの話でもあった。

去年は柚木さん紅白の実況ツイートしなかったのかな?見かけなくて寂しい…と思っていたらなぜか今頃になって柚木さんの発言のまとめtogetterが盛り上がってる。(あ、岡田さんのせい…?)


文化系説教ジジイにモテない方法 - Togetterまとめ

 

『本屋さんのダイアナ』読了ツイート(2014/6/23) 

  • 柚木麻子『本屋さんのダイアナ』読了。女子同士の無邪気かつ圧倒的な友情が始まって、でも環境の違いとか周りの反応のせいでうまくいかなくなるよね…と。それぞれの立場で辛いことはあるしどちらも頑張ってるしお互い好きな本も違うけど離れ続けていても友達でいた、というのが羨ましい。 posted at 01:20:07

 

『満願』

満願

満願

今Amazonのミステリー・サスペンス・ハードボイルドカテゴリでベストセラー第一位になってる『満願』。なんといっても第27回山本周五郎賞受賞で2015年版「このミステリーがすごい! 」第1位で2014「週刊文春ミステリーベスト10」 第1位で2015年版「ミステリーが読みたい! 」 第1位だから…。

いやしかし、すごい面白かったよ。短編集。私は美人中学生のエグい『柘榴』が好きだった。一つの作戦で結果を2つ出そうとするずる賢さよ!

 

『満願』に対してちゃんとした読了ツイートがなかった…下記のツイート前半は『本屋さんのダイアナ』と千早茜の話。そういえば直木賞候補だったね。直木賞の時と山本周五郎賞の時の選評のギャップが不思議。選考委員の違いかな。

参考記事 米澤穂信-直木賞候補作家-151YH(このページで両方の選評が読めるよ)

 

『満願』読了ツイート(2014/6/23)

  • ちょっとステレオタイプかなと思いつつも彩子が好きだった。直木賞はどうかね。『男ともだち』と並ぶと厳しいか。今は『満願』読んでるけど短編を続けて読めない。よねぽの本気を見てる。あーでも長編の方が好きかなぁ。 posted at 01:23:37

 

これからの読書予定

『アイネクライネナハトムジーク』は図書館予約中4番目まで来た。発売されてしばらくたってから予約したので、田舎の図書館だけど20人以上待ってた。やっぱり伊坂さんは人気あるね。私は『砂漠』と『夜の国のクーパー』が好きです。

(猫本!) 

夜の国のクーパー

夜の国のクーパー

 

『怒り』も予約中でこれはもうすぐ。上下巻なので読み応えありそう!ところで吉田修一を『太陽は動かない』以降読んでなかったのに気がついて、びっくりしてる。もう4作も書いてる!私『最後の息子』に収録されている『water』っていう短編がすごく好きで…青春小説として完璧だと思う。

最後の息子 (文春文庫)

最後の息子 (文春文庫)

 

他には『初恋温泉』とか『横道世之介』がよかった。高良くんだし映画も観たい。 

横道世之介 [DVD]

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(その後『怒り』読了しましたが、ド迫力のサスペンスかつ人情もの、一筋縄ではいかずに読んでいて辛かった。カポーティ『冷血』を思い出した。サブストーリーも繊細で救いようがなくてでも最後には少し光が…とにかくよかった。精神力を削がれるけど、読んでよかった)

怒り(上)

怒り(上)

 

 

『鹿の王』は親が買っているので、母親が読み終わったら貸してもらう予定。今読んでる『透明な迷宮』の次に読むって言ってた。長そうなので、もしかしたら回ってくるの遅いかも。これ確か外国で賞とってたね。上橋さんは『獣の奏者』シリーズしか読んだことがないので、楽しみにしてる。 

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

 

辻村さんは『盲目的な恋と友情』がけっこうよくて、それ以降の2作を読んでいない。『島は僕らと』の後にこういう暗い重い系統をトリック入れて書いちゃうのが、ギャップがすごくてびっくりした。2014年は3作も出したんだね。『ハケンアニメ!』は軽く読めそうなので、見かけたら買うかも? 

盲目的な恋と友情

盲目的な恋と友情

 

『土漠の花』を書いた月村了衛という人のことは何も知らない…と思ったら『機龍警察』って名前だけ聞いたことがある。要チェック。

 

順位はどうなる? 

順位を予想してみると、『満願』か『サラバ!』のどちらかが一位になるかな?でもそれだと大きな賞もらったものとカブっちゃうし、そのあたりは調整入ったりする?

読んだ後に「…これに投票したい!」って思うのは『サラバ!』かな。あと伊坂さんが二作入っているので、どっちかは上位か。

 

でも私は本屋大賞の順位を当てたことがないので、もしかしたら書店員さんと話が合わないのかも…。ノミネート作品は好きな物が多いけど順位は根拠が分からない、 というのが例年通り。

関係ないけど私は西さんの『ふくわらい』が死ぬほど好きだ。 

ふくわらい

ふくわらい

 

  

【2015/4/7  追記】

本屋大賞、一位は『鹿の王』でしたね!

鹿の王(上下合本版)

鹿の王(上下合本版)

Kindleで合本になっているからお安くなっているのかも?と思いきや、紙の本と同じ値段みたい。母親に借りているのでさっそく読みたい!

 

 

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【追記・2/2】

『怒り』読了。これは…これはすごいぞ!上位に入るんじゃないかな?

怒り(上)

怒り(上)

 

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