アマゾンプライムビデオが本気出してる
ラインナップが続々と増えているAmazonプライムビデオ。
最近の目玉の有名作品は『シン・ゴジラ』と『ラ・ラ・ランド』では?
…『シン・ゴジラ』は映画館で観たし。
『ラ・ラ・ランド』は、つい数日前にまさしくAmazonプライムビデオで借りて観たよ…お金を払って観ましたよ…。
今なら、プライム会員なら無料です…。
『ラ・ラ・ランド』、ざっくり偏ったあらすじ
女はミア、男はセブ、お互いパッとしない。
ミアはウエイトレス兼女優志望で、「誰かに見つけてほしい」なんて戯言を本気で言っちゃうルームメイトたちとパーティーに出て無為な時間を過ごす。
セブは雇われピアノ弾きなんだけど店長と選曲で揉めてクビに。自分でジャズのお店を持つのが夢だけど、とりあえずピアノを弾ける仕事にしがみついている。
二人が出会う。ミアの元彼の捨てっぷりが素敵。
で、ラブラブしながらも夢に向かって邁進する。が、そこはお互いクリエイティブ系なので、刺激し合いながら衝突もある。
セブが先に売れる。ミアも違うことに挑戦をしながら、自身の不安からセブを「大衆に迎合した」的に非難、セブは「優越感に浸りたくて不遇な俺を愛したのか」的に応酬。
関係は破綻。が、ミアも仕事で成功する。数年たってからまた出会うけど、目線がすれ違うのみ。
あらすじ終わり。
見所をあらすじに書きがち
私の注目ポイントはもう書いてしまったんですけど…。
最初の頃のぐだぐだした女たちと、致命的になる喧嘩について取り上げます。
誰かに見つけてほしい願望
ルームシェアをしているらしき女の子たちがカラフルに仕度しながら歌い踊る画面は、とてもかわいらしいけど、歌の内容が頷けない。
まあ、序盤だからかもしれない。
ここからミアがどう変われるか、を見ていくとして。
この「そのままの私を、立場が上の人から見出されたい願望」は、男女も年代も関係なくあるんだろう。けど、この願望を持っていながらにして見出された人ってそんなに知らない。見出された、の定義にもよるか。
見出される人は、そんなに「見つけて!」と気負っていない感じがする。
少女漫画じゃないんだから。
YUKIじゃないんだから。
1991年6月、映画「いつかギラギラする日」の撮影のために函館市を訪れていた恩田快人と出会ったことがきっかけで、翌1992年2月にJUDY AND MARYを結成した[1][2]。
1993年、JUDY AND MARYのヴォーカリストとしてデビュー[3]。
最近では、『ロッキンユー!!!』のアキラさんが
「ーーー妥協も譲歩もしないで認められる」それを目指してやってるけど、今の俺にその実力が無いなら…お前の方が正しいわな
って言って、後輩の言うこと素直に聞いたりしてたじゃないか。
(人を選ぶ漫画かもと思うけど、オルタナロックが好きな人はぜひに)
人任せの待ちの姿勢だけではだめなんだ、ということ。
ありのまま?うん、出直して来なきゃね。私たちはYUKIじゃないんだよ…。
不遇な俺を愛したんだろって
痴話喧嘩の時に言ってしまった致命的な一言のせいで仲直りできない、って、よくあることなのかもしれない。
「それを言ってはお終いよ」というところを刺してしまうと、二度と関係が修復できない。
それがこの二人の間では、そもそもの愛情の質を疑うことであった、ということ。
「俺が不遇だったから愛したんだろう」とセブは言った。どれくらい本気かはっきりしないけど、心の何処かに確実にその思いはあったんだね。
俺をダシにして自分の虚栄心を満たしたんだろう、そこに愛はなかったんだろう、と。
その点を信じてくれてなかったら確かに、もう一緒にいられないかもしれない。
でもこの場合、それを思ってても口に出さないとか、セブがそう言ってもミアが「そんなこと本心で思っているわけじゃないくせに!」って一蹴できるとか、二人の強い関係性があればよかった気もする。
関係が崩れかけていた時に出た言葉だからこそ、致命的になったんだろう。
山崎ナオコーラ『ニキの屈辱』では、主人公(加賀美くん)も、師匠であるニキにやる気を問われて、
でも、オレに『やる気』はあるに決まっているし、そこを疑われるのは、あんまりですよ。
(中略)そこから否定されたら、今までの関係はなんだったのかな、って思っちゃうよ。気持ちのところを否定するのはひどいよ。
(p45)
と言ってキレてます。最初のきっかけになる気持ちを否定されると、確かに辛い。これは存在意義の話。
が、ここではニキが謝って修復が可能でした。
『ラ・ラ・ランド』、最初と最後が特に良かった
ラストは幻想だとしても、そういう人生もあったしどちらでも成功だったよね幸せだったよね、っていう可能性の広がり方がとても好きでした。
タイミングだけの問題で、ちゃんと私たちもハッピーエンドに繋がっていたよ、と。
歌い踊るこそ人生!
ミュージカル映画なので派手に歌い踊っているけど、最初の渋滞のシーンは見ていて爽快と思えて、この映画のすべてを総括しているとも言えて、あのシーンだけでも見てほしいと思います。
人種も性別も越えて夢を追え!
最初の4分45秒だけでも価値があった(そこだけ5回観た…)
自分の体を操るという点で、この人すごいと思える人に注目して追ってみると楽しいです。
紫のTシャツでオレンジの車の男の人がすごい!
また、ミュージカル映画なんだけど、こっち系見慣れていない人にもとっつきやすい感じ。だからヒットしたんだろうな。
急に感情を朗々と歌い出す、みたいなミュージカルではなくて。楽しいこと夢のこと、自分を表現することについてだけ、みんなは歌います。
心の機微を歌にしたのは、過去を話せと言われたオーディションの時だけ。
仕事中や喧嘩中は普通にしています。辛い心情を歌い出すシーンあったっけ…?
だからさっぱりしているというか、情念系にハマらず、いい塩梅で歌と踊りがアクセントになってくれていて。
踊りにいたっては、幻想というか心情を現すためのフィクションの扱いでもあって。
ミュージカル苦手…という人でも、比較的とっつきやすくて入りやすいと思いますよ!
今月から無料ということなので!
もしまだ観ていない人がいたら、Amazonプライムビデオ会員だったら無料で観られます。

- 発売日: 2017/08/02
- メディア: Amazonビデオ
- この商品を含むブログ (8件) を見る
夏の間にもう一度観ます!
映画『ラ・ラ・ランド』観た。ロサンゼルスの空気感好きかも。出会いから駆け足だったけど最後の妄想よかったね。代替可能なわけではなくて結局どちらでもハッピーなんだ、という力強いメッセージ。一人芝居とバンドは必要なことだったみたいだし、能天気な気もすれどチャレンジ大事!
— きまや (@kimaya4125) 2018年7月28日
それで戻って最初の群衆が歌って踊るシーンを観たら、とても歌詞と風景が象徴的だったのね。カラフルに雑多にその場で扉を開けてボンネット踏んで踊り出せ!と。よくできてるー。
— きまや (@kimaya4125) 2018年7月28日
【こちらもどうぞ】