きまやのきまま屋

日常、本、映画、猫のこと。主婦で趣味人のきまやがきままに書いてます。たまにライター。

「本当のあなた」をめぐる考察と、断言

カメラを構えた男性

 

あなたと話していてなんだか疲れてしまうのは、あなたが「本当」を信じすぎているからなんだと思う。

人の立場や見る角度によって「本当」なんて簡単に変わってしまうことはもう常識だと思うんだけど、どうにもあなたはそれを盲信している節がある。

 
例えばあなたがよく言う「本当の自分」っていうやつは、一体どういう概念なんだろうと不思議になるんだ。
 
あなたは人からあるイメージを持たれた時に「それは本当の私とは違う」とか言う。
つまりあなたの中には確固とした「本当の自分」が存在して、外に出た一部がそれを微かに表明していて、分かる人には分かるはずなんだけど誰も読み取ってくれない、みたいなニュアンス。そして例に漏れず私もそれを理解していないらしい。
 
本当のあなたっていうのはもっと理知的だったり?話すことがうまかったり?つまり今のあなたとは違うらしいね。
 
でもそれは本当に見えているものなのかな。選ばれた人間なら会える人なのかな。それは誰に何に選ばれるのかなこちらの解析能力が高ければいいのかな。
 
あなたはいつも「それは本当の私じゃない」って言う。私に見えているあなたはまやかしだって言う。私が何を読み取っても認めない。でもそれなら私って、結局「本当のあなた」に会ったことはないんだと思う。そもそもあなたがいつも読み取ってもらえない「本当のあなた」は、私の前にも出てきたことがあるのかな。身を隠してこちらを伺うだけじゃなくて気配を送るだけじゃなくて私の目の前で、私と話したことがあるのかな。
「本当」を晒したことがあるのかな。そんなに大事にしているものを?
 
もう言い切ってしまおうか、私はあなたが大事にしている「本当のあなた」を見かけたことはないよ。私はそこにいるあなたしか見たことがないよ。
 
私は、会ったことがない人のことを大切には思えない。
あなたが誰を大切にしてもいいように、実際に存在しない理想の自分を大切にしているように、私にも私が大切にする人を選ぶ権利がある。あなたが決めることじゃない。私は会ったことがあってリアルにそこにいるあなたのことは大切だけど、あなたのいう「本当のあなた」には興味がない。いるのかいないのか定かでなく私に会いに来てくれないあなたのことは知らないよ。
 
見えるものがすべてだ。こっちを向いて。
 
 
百瀬、こっちを向いて。

百瀬、こっちを向いて。

 

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