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きまやのきまま屋

日常、本、映画、猫のこと。主婦で趣味人のきまやがきままに書いてます。たまにライター。

村上春樹のノンフィクション(2015年の3冊)を読んでの感想

村上春樹の著作 

村上春樹が3冊も出した2015年

昨年は、村上春樹の新刊が多かった。

とはいえ新作フィクションではなくてエッセイ・読者との往復書簡(はてなブログで書いていたやつ)・紀行文集という変わり種ばかりだったんだけど。

 

3冊とも読んだので、それぞれに感想というか解説を書いてご紹介。

 

職業としての小説家

職業としての小説家 (Switch library)

職業としての小説家 (Switch library)

 

読み中の本音ツイート。少し盛ったかもしれないけど、これから論文を書く人は参考文献集めが楽になっただろう、と本気で思う。

質の面でも、よい参考文献となってくれる一冊。

10数年前には「両親が○○だ」や「卒業する前に○○して、それから○○になって」みたいな事実一つ探すために、けっこうな検索時間がかかった。あと文献取り寄せ時間も。

それでいてその取り寄せた内容はほとんどがインタビュー記事だったりした。

 

インタビュー記事…。

普段は意識することがないかもしれないけど、インタビューって、聴き手側の問題があって。

私たちは「村上春樹がとある雑誌でインタビューに答えた」って聞いたら粛々とその雑誌を読むことしかできない、けど、できれば企画段階でインタビュワーを選ぶところから読者の意見を反映してほしい。

どうしてかと言うと、インタビュワーと作家の相性があるから。

嫌いなインタビュワーには口が重くなって当然。逆にインタビュー現場の雰囲気がよければ、楽しく喋ってくれる。

もしかしたらインタビュワーは下調べをしていないかもしれない。失礼な態度かもしれない。

反対にプライベートでも仲良くて共通言語が出来上がっていて、二人で話していると省略されるものが多いかもしれない。

そんなこと、活字になってしまったら分からない。

 

どちらかというと相手によって態度をコロコロ変えるイメージはない村上春樹だけど、変えない性格からこそこんなにメディアへの露出少ないんじゃない?と思ってる。

 

ところで君は見たことがあるか、アルバム発売直後のツアー前に地方都市でラジオのゲスト行脚をするピロウズの山中さわおさんを。

朝からずっと「アルバムタイトルの意味説明するの飽きた」「なんで俺だけドサ回りなんだ」「入り待ち出待ちうぜー」って顔をしたさわおさん(個人の主観です)が、夕方近くになった3局目のラジオブースで、超顔をこわばらせたオープニングから15分後に、斉藤ふみにのせられて満面の笑顔になった瞬間を!!! 

LOSTMAN GO TO BUDOUKAN【初回限定盤】 [DVD]

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(斉藤ふみさんとは、福岡の主婦タレントで深夜番組の司会やコメンテーター、服作りなどされている方ですが、私は敬意を込めて彼女を「バンドマン転がし」と呼んでいます。

ラジオパーソナリティが天職!さわおさんだけじゃなくてベンジーすら笑うんだよ、ドリカム中村さんなんてずっと目が無い!笑いすぎ!)

 

だいぶ話が逸れたけど、上記理由によってインタビューは質にムラがあることが多い。

だからこそ他人に気分を左右されない環境で書かれた、テンションが一定の「自分についてのエッセイ」は、貴重だと思う。

 

内容としては、小説・小説家について、文学賞について、教育について、翻訳されることについて、河合隼雄についてなどかなり多岐に渡っていて体験談豊富、という感じ。 

内容かなりよかったので、ネタバレを読むより本文を読んでほしいと思う。

とりあえず読んで。ハルキストも村上主義者も猫も杓子も。

 

村上さんのところ

村上さんのところ

村上さんのところ

前回の同じような企画『「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? 』の時は私はあまり興味がなかったので、スルーしてた。

でも今回ははてなブログで書かれていたこともあって、ちょこちょこ読んでいたら、なんだか面白い。サイトは1億PVあったらしい…すごいね…。

 

ということで、まずは紙の本を購入!厳選473問と、村上さんの回答。

これやっつけで返事してる…?村上春樹流のユーモアかしら…?という力の抜けた回答から(そもそもおかしい質問が多くて楽しい、夫婦関係の悩みとか聞いちゃってる) 、小説家志望の若者に対して真面目に言葉を尽くしたものまで。

村上春樹の小説観、音楽観がかなり読み取れるという意味では、前述のエッセイに並ぶ内容。読み応えはかなりある! 

 

ところでこちらのイラストを担当されているフジモトマサルさん、昨年11月に亡くなられています。

そこを考えると、もはや絵が切ない。

すごく味があってユーモア満載のイラスト。たまに入ってる四コマがすごく好き。

更には途中で安西水丸さんについての質問があったりして、二重に切ない…。

フジモトマサル CALENDAR 2016

フジモトマサル CALENDAR 2016

新潮オンラインショップとAmazonでは、今年のカレンダーはもう売り切れ。

 

 

ちなみにこの本のKindle版は「完全版」で、すごいボリュームらしい!

紙の本が面白かったので、お財布に余裕ができたらこちらも買いたい。

村上さんのところ コンプリート版

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こうしてお前は彼女にフラれる (新潮クレスト・ブックス)

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ラオスにいったい何があるというんですか?紀行文集 

ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集

ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集

いくつかの雑誌(太陽 臨時増刊・タイトル・クレア・アゴラが7つ)に掲載されていた旅行記をまとめたものということで、初出の文章はないのかなーと思ってた。

でも私はどれも読めていないので手に取ったけど、 あとがきに

雑誌には短いバージョンを載せ、本にする時のために長いバージョンをとっておきました(p249)

と書いてあるので、世に出たのは初めてのものばかりなのかも。

(ニュアンス的には、アゴラに載せた7つがその分に当たるもよう)

 

最初の「ボストン1」は1995年の話なので、一気に『遠い太鼓』の続きの世界に飛んだ感覚に陥った。

『遠い太鼓』はヨーロッパが主だったので、そんなにボストンの話は出てなかったかな?まあ、雰囲気的にそのあたり。

思い浮かべるなら『雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行』『辺境・近境』でも可。

 

遠い太鼓 (講談社文庫)

遠い太鼓 (講談社文庫)

 

 

ボストンについては2014年に「ボストン2」が書かれていて、比べて読むと面白い。

この人ボストン好きだなぁ。

 

最近ミステリをいくつか読んだので、アイスランドの章が好きだった。

パフィン可愛い。

アーナルデュル・インドリダソン、面白いよ! 

湿地 (創元推理文庫)

湿地 (創元推理文庫)

 

 

ギリシャの島(『ノルウェイの森』を書き始めたミコノス島と、もう一つスペッツェス島)については再訪なので、このあたりは前述の『雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行』などを読んでいると、より楽しめる。

「あぁ、ヴァンゲリス亡くなったんだな…」って、時代の変遷を感じつつ悼みました。

会ったことない人なんだけど。

 

日本だと熊本県についての章がある!九州人として嬉しい^^

 

3冊ともノンフィクションだし章ごとに話題が変わるので、ガッツリのめり込んで一気読みというより少しずつじっくり 読み進める感じだった。

隙間時間にいいかもしれない。

気になる本があれば、手に取って損はないと思う!

 

村上春樹の3冊・2015 

職業としての小説家 (Switch library)

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村上さんのところ

村上さんのところ

ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集

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