きまやのきまま屋

日常、本、映画、猫のこと。主婦で趣味人のきまやがきままに書いてます。たまにライター。

トイレのカレンダーと対話する運命を担った女であるところの私。

全然どうでもいい話なんだけど、カレンダーでたまに写真と一緒に「これを撮ったカメラマンの一言」みたいなものが書かれているタイプがあるじゃないか。あれけっこう余計なんだよね。

こういうのってほとんどがいただきもので、いただきものなんだけどちょっとオシャレな感じに北欧風だったりシンプルモダンだったりして最初は「お、コレいいかも?」と思って空いてる壁に貼ったりするんだけど(主にトイレ)、こうやって半年くらいたってページも6ページ目になって半分の写真&文章をきちんと観察しているとなんだかツッコみたくなってくるんだ。

 

「ハワイのホテルの庭にこんな花が咲いていました。一人でもけなげに咲いてる花を見ると、よし私もがんばるぞって思えてきます」

 

知らねーよ、花は花、私は私だよ。どうしたカメラマンちょっと病んでたのかその割りによくハワイまで行ったよねって仕事ですかお疲れさまです。でもその花がどう咲いていても写真見た感じではハワイだか太宰府市だか見分けがつかないし、どうせならもっと見た感じから「HAWAII!!!」っていう雰囲気の極彩色の花でも撮ってくれれば気分も華やいでいいのにどうにも普通の色合いだし、ただ咲いていたその花に過剰な意味を見出す生き方って辛くないですか私だったら辛いです。

 

というようなことをトイレに入る度に考えてしまうのでちょっとアレどうよ、っていうことを夫に言ってみたら夫は男なので小用の時はあのカレンダーには背を向けているし、そもそもそこまで詳しく読んでいないみたいでキョトンとされてなんだか辛い。それじゃ私が心の狭い人間みたいじゃないか。どちらかと言うとこの見知らぬカメラマンに対してかなり感情移入しつつ過ごしているというのに。

 

遠い異国の地でカメラだけ持ったもしかしたら年下かもしれない女性がホテルの庭でぽつんとひとりぼっちで、「私はカメラマンであってライターじゃないのに写真横の一言まで書けとか言われてもめっちゃ困る…でもこれ以上予算ないって言われたし…あーでも仕事のためにここまで来たんだから仕事しなきゃそうだ花でも撮ってみよう…あーなんか花頑張ってるし私も頑張らなきゃ」、とか思ったのかしらなんて色々とシチュエーションを考えていてトイレに行く度に見知らぬその子に思いを馳せてしまいそれもこれも私が女だからなんだわ、トイレに行く度に大だろうが小だろうが座って用を足してオシャレなんだかどうかも分からないこの写真を眺めつつかなり同性アピールしてくる文章にいちいち心動かされたりなんかしてしまうのもやっぱり私が女だからなんだわ、分かるよその気持ちやっぱり私も分かるよ。花咲いてるよすごいけなげだよね、私も頑張るよ。なんだこれ。なんか違うなんか違う方に流されているぞ私。私は私であってカメラマンではないし花でもないし物事に過剰な意味を見出す生き方は嫌いなんだ私の行動様式を乱すな。それよりも上野千鶴子でも読んで憎み合おうぜ。

 

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

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