Wikipediaより概要
学校の図書室を舞台に、様々な名著・名言を小道具としたショートギャグ会話劇。ニーチェ、世阿弥、シェイクスピア、ウォルト・ディズニー、また『聖書』、『恋空』など古今東西の名言等が引用されている。またSF小説にまつわるネタも多い。
Twitterで見かけて面白そうだった(そして読書仲間が褒めていた)のでずっと目をつけていた『バーナード嬢曰く。』という漫画が、読んでみたらやっぱり面白かったのでご紹介。
この表紙の力んだ顔(特に眉毛)とめちゃくちゃな発言がいいよねーw
「本を読まない読書漫画」ということで、読書家の人にもそうでない人にも面白く読める内容。(だと思う。本に興味ない人にはさっぱりだろうけど)
※ネタバレしない範囲で解説※
読書家に憧れる主人公・町田さわ子(自称・バーナード嬢)が、最初のうちはほとんど本を読まないで「字ばっかりの本つまんねー」とか言ってる。そして世の名言・名著にツッコみまくる。
けどそれが回を重ねるごとにさわ子もいっぱしの読書家になっちゃって(漫画的にネタが続かなくて路線変更した、と作者さんがインタビューで言っている)、でももっと詳しい友達・遠藤と神林しおりには知識がかなわないんだけどそれでもてきとーに対等に語り合っちゃう。
…読書家あるあるもありつつ、マニアックめなネタも満載。「見苦しい言い訳シリーズ」みたいな分かり易いこじらせネタもある。「へぇそれ文庫化したんだー」って言いたい!とか大層なこじらせっぷりだな!
※解説終わり※
さわ子は名著にツッコんでいるというわけじゃなくて、「名著を読んでいる自分」に浸っている人にツッコミたいんだろう。でもそれでも読書家に憧れているところが微笑ましい。思春期だなぁと思う…こういう大人もたまにいるけど。
フィクションに特化した読書ネタなので、大変私の好みだった!
個人的に面白かったのは途中からSFネタが増えたこと。私はここ数年SFに興味が出てきて少しずつ読んでいるので、ちょっと分かるネタもあったし、全然知らないこともあってもう何回も読み返してる。
あとは読んでいるうちに自分の中で重なっていくメタ視点?が面白い。
実は私は「難しい本読んでいる人ってすごい」と思うことってあまりないので、さわ子が読書家に憧れる気持ちってイマイチピンとこない。
じゃあ私が読書家かというと、人と比べたら多めに読んでいることもあるけど(そういう勉強したし、暇だし)家族の中では駄目な方なので(最近やっと姉は超えたかもしれない)、うーん、ってなる、そしてネット上にはもっとたくさん読んでいて物知りな人もいるので…。
読書家ってどこからなんだろう、と不思議には思う。まぁ、正直定義はどうでもいいけど。
みたいなことを読後につらつらと考えた。 さわ子は純粋でいいなぁ!
そんな私でも、読んだ本について話す時にドヤ顔になる人いるよね…滑稽だ…という地点で読んでいると共感できるし、でも途中で「あーどうしても語りたい!」ってなっちゃう神林(でも主観だけじゃなく公平に話そうと努力しちゃう)の気持ちも分かるんだよぉ、っていう自分の気分をかなり揺らがせてくれる構成。
いいんだよ、言いたいこと言っちゃっていいんだよ!多分!
『聖☆おにいさん』みたいな歪んだ雑学ひけらかし日常モノ(褒めてる)が好きな人は好きなんじゃないかなと思う。『団地ともお』とかの静かなシュールさが好きでもいけるかも。
ちなみに私は、『星を継ぐ者』は挫折中…。なんでだろう、私にはあんまり面白くない。でも一気読みすればいけるような気がするので、夏に読んでしまおうと思って楽しみにしている一冊でもある。(名著として『バーナード嬢曰く。』に出てきた)

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いにおファンなんだけどいにおには一切期待していない(あの人は何描いても全部が夢がない現実みたいなものだし)私が超!おすすめする漫画『バーナード嬢曰く。』、いい題名。
※追記※
有名ブクマカーさんから訂正をいただきました。ありがとうございます!やっぱり未読だとこういう紹介の時点で細かいところに気づけないので気をつけねば…。
(誤) 『星を継ぐ者』
(正)『星を継ぐもの』
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