きまやのきまま屋

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2021年下半期に読んだ中からベスト10を決めたって

はい、恒例のこちら!

2021年下半期の読了は103冊くらいだと思います。再読含み、漫画含まず。「2021年に私が読んだ」基準のため、刊行は古い本である場合があります。でもだいぶ新しめ!

 

今回は、紹介をエンタメ順にします!そして今回は海外文学が読めてなかったです…。『地上で僕らはつかの間きらめく』と『冬』を積んでいます。木原ファン。

まずはフィクションから。

タイムスリップしたら、また就職氷河期でした

なろう系か?ラノベか?と思わしきタイトルで、まじめにコメディです。

『結婚のためなら死んでもいい』の作者さんの新刊ですね。

同世代すぎて好き。あの頃を思い出して嫌い。

今35オーバーの人は読んでみたら面白いんじゃないでしょうか。この世代の女子を二人育てた我が母も面白がって読んでいました!

 

おれたちの歌をうたえ

ミステリ!この人初めて読みましたが骨太で良かった。

ハードボイルドですね。うーん、最初の方はとっつきにくいかもしれない(ハードボイルドすぎて)

しかし、いわゆる「犯人の述懐」をきちんとするラストなんですけど、その言い分が、『惑星のさみだれ』のラスト大決戦の二個前の小ネタと被っていて、私はそのオチがとても好きなんですよね…。私は本という物体を愛しているのではなく、文字を愛しているタイプなので、こういうのに弱い。

 

ていうか母親リクエストで借りてきたんですよ確か。テレビでやっていたんでしょうね。後にこちらも友人に勧めました。そして友人の母は『探し物は図書室まで』を勧めてくれました。母から母に繋げています。暇なんだもの。

 

アフター・サイレンス

久しぶりに本多さん読んだけど、文章がいいわ。

あらちょっと東野圭吾の新しめのやつとテーマ被ってるのね、と思いつつ読み進めていたら、だいぶ違う方へ進んでいってくれたので、結果そんなに被っていませんでしたね。

よくできた月9、みたいな印象です。そして文章がいい。本多さんは本当に文章がうまい。筋としてはエンタメです。ハートフル…かもしれない…。

 

9月9日9時9分

突き刺してくる系、一木けい。

恋愛がメインで主人公が高校生だからって、青春モノだと思ったか?残念でしたみんなで二次被害について考える時間です!という角度で(読み方が偏っている可能性は大いにあります)えぐってくる今回。

しかしメインは恋愛なので、前作に比べるとサラッとも読めると思います。これをサラッと読み飛ばせてしまう人もいるだろうからこその病理、みたいな絶望的な気分になるため、あらすじとか読んでみていけそうだったらオススメです。

 

前作が刺さった人でも、刺しジャンルが違うのでどうかな…(刺しジャンルという概念)、依存と家族、みたいなテーマは抑えめになったぶん、姉妹の確執がある人が読んだら憤死するのかもしれない。

 

新しい星

読み終わったの年明けだった気がするけど、2021年はこれを読まずに終われなかった。

直木賞ノミネート作でしたね。他の候補が強いので受賞はしませんでした。

ちょっと読みやすすぎたのかも?会話のテンポとか、今風なんですよ。今を捉えているものを書き続ける彩瀬さん。

人はこれを読んだ方がいいです。

 

ほんのこども

町屋良平が、最近、こわい。

すごいこと知っているんですね、この人。

何かしらスペシャルな本であることは間違いないので、挙げずにいられないんですけど、

フィクションを書くこと、読むこと、全部が嘘で、人のことを思うことが全部がぼうりょくてきだなんていったら、私たちはいったい何についておはなししたらいいの?

 

人はこれを読まなくても大丈夫ですが、混乱したい人は読んだらいいと思います。

 

 

さて、次点で千早茜『ひきなみ』、絲山秋子『御社のチャラ男』、青山美智子『お探し物は図書室まで』、です!明るい話が好きな人はこのへんを読んでください!(『ひきなみ』は微妙に暗いか?

 

 

ここからノンフィクション。

まとまらない言葉を生きる

もう紹介とかいらんやろ。要約なんてしないよ。

 

「利他」とは何か

この後にも出てくるけど、ほんともう本当は加害とか被害とかの話したくないよな!?みたいな気分になりますね。でもずっとするよ。心底私たちが逃げられないのはここからだよ、でもいつもじゃないよ。そんなんばっかりは読まないよ。

そこで「利他」です。

若松さん目当てに読んだんですが、意外に磯崎さんもよかった。

 

関連動画も~

youtu.be

 

家族と国家は共謀する サバイバルからレジスタンスへ

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せめて晴れた日に屋外で読みたい。

 

11月には信田さよ子と上間陽子の共著も出ましたね。買ってます。ちょっとずつ読みます。

闇の自己啓発

こちらも読了したのは年明けなんですけど、出版は上半期なので、ここに入れときます。評判よかったですよね。荒れていたとも言うかもですが、あれはパフォーマンスしている人の柄が悪すぎるため、破いた方を支持はできないです。単に面白い本です。

 

でもTwitterで「この本の想定読者は西野信者のアッパー層」みたいな言説があったりして…、それらも込みで、うん。

SF好きな人にはいいと思うんですけど、厭世的になってしまうのかもしれません。が、文章そのものが楽しい瞬間がめっちゃある。事実や想定ではなく、言葉によって救われよう。

文化資本とか教養について一家言(ていうか文句)がある人は、読みにくいのかもと思います。

参考資料として『天気の子』を見たり、サブカルが捗ります。年末にメンバーがコンテンツ地獄に出演していらっしゃいましたが、ダントツ面白かったです。

 

 

さて、グッときた古典は

です!

 

それではまた半年後!

 

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