きまやのきまま屋

日常、本、音楽、映画、写真のこと。趣味人のきまやがきままに書いてます。

歌集のおすすめ(最近読んだやつ

昨年から、こつこつと歌集を読んでいます。が、フィクションと詩集と混ざって、記憶が曖昧になりがち。

なので、歌集だけまとめておきたいと思います。もれなくおすすめです! 

ペンギンの見る夢は白い

これ、kindleで300円なんですけど、ものすごく楽しいので300円どころじゃないですよ!ここ数年で一番有意義な300円だった、と思う。

 

kindleアンリミテッドにも入っているようなので、kindleユーザーの方はぜひ。実物はBOOTHで買えるのかな?

ペンギンの見る夢は白い

ペンギンの見る夢は白い

  • 作者:木曜何某
  • 発売日: 2020/04/22
  • メディア: Kindle版
 

 

まず、ペンギンについて辞書またはインターネットで調べて理解してから読んでね、という但し書きが書いてあります。ペンギンを知らないと読めないです。 

 

カラメルとプリンが逆の配分でモロゾフがすぐ潰れた世界 

 

十二時に魔法が解けてくれないと終電乗るときすっごい目立つ

 

助けてと殺してくれはおなじことピラニアがもうそこまできてる

たいへんだ、私これ全部好きだ。

Twitter的かな〜?とも思います。 

風にあたる

山階基『風にあたる』書影

 

天才による凡人のための短歌教室』で挙げられていた一冊。これが、なかなか好みでした。日常系さわやかカジュアル。おすすめ。

木下龍也よりも印象はやわらかい。私の好み。

 

音楽を声に出したら泣いてしまう夜をだまってだまって帰る

 

なだらかな坂があなたで効きづらいブレーキのままここまでぼくは

 

炎天にうねるホースのしぶきから生まれる虹を消えるまで好く 

風にあたる

風にあたる

  • 作者:山階基
  • 発売日: 2019/07/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

Lilith

川野芽生『Lilith』書影

この、帯の二首いいよね。。。

 

夜の庭に茉莉花、とほき海に泡 ひとはひとりで溺れゆくもの

 

地下書庫に体熱を奪はれながらひとは綴ぢ目の解けやすき本

 

ほんたうはひとりでたべて内庭をひとりで去つていつた エヴァは

 

「ひと」で集めてみました。

ちょっと解説するのは諦めさせてほしいんですけど、古語で、美しいです。女性陣はグッとくる人多いのでは。古語でジェンダーをやる、その心意気が賢い。

Lilith

Lilith

  • 作者:川野芽生
  • 発売日: 2020/09/26
  • メディア: 単行本
 

 

歌集 滑走路 

こちらは、ロスジェネのみなさんに。読むと悲しく思うこともあるのですが、それでもこの本をこの形に仕上げた人のことを、私は尊敬します。

文庫解説は、又吉直樹さん。

 

きみのため用意されたる滑走路きみは翼を手にすればいい

 

未来とは手に入れるもの   自転車と短歌とロックンロール愛して

 

屈辱の雨に打たれてびしょ濡れになったシャツなら脱ぎ捨ててゆけ

歌集 滑走路 (角川文庫)

歌集 滑走路 (角川文庫)

 

 

かわいい海とかわいくない海 end. 

瀬戸夏子『かわいい海とかわいくない海 end.』書影

こちら今更に去年読んだんですが、瀬戸夏子はなにがなんでもいいですね。カッコよくて憧れる。もうずっと、藤野可織くらい憧れてる。

だから藤野可織が好きな人は読んでください。本谷有希子でも読んでほしい。

星野智幸が帯を書いています。 

 

かがやいた毛並みに桃色のリボン音叉よりこのまま古典を捨てろ 

 

もうひとりがかつて春に惨殺されるのをみていた世界中の賛辞を浴びながら 

かわいい海とかわいくない海 end. (現代歌人シリーズ10)

かわいい海とかわいくない海 end. (現代歌人シリーズ10)

  • 作者:瀬戸 夏子
  • 発売日: 2016/02/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

わけのわからん掌編も入っていて、わけわからんかったです。 サイコーでした!

青卵

東直子『青卵』書影

 

読み応えの塊のような一冊。491首。

穂村弘との対談も載っていてオトクな文庫です。私、『回転ドアは、順番に』ファンなので。

 

波音がわたしの口にあふれ出す鳥が切り裂く空に会いたい

 

湯の中に重ねた指がふわふわと生きていました   空がつめたい

 

歩くならひとりがいいの青空に生まれた象のこどものように

「空」の使い方が面白くて、ぽかんとしてしまう感じ。日常に空。あと、水と夢と人生、という印象がありました。

青卵 (ちくま文庫)

青卵 (ちくま文庫)

  • 作者:直子, 東
  • 発売日: 2019/11/08
  • メディア: 文庫
 

 

天才による凡人のための短歌教室

木下龍也『天才による凡人のための短歌教室』書影

2020年下半期に読んでオススメな11冊、プラスα でもご紹介したこちら。

天才による凡人のための短歌教室

天才による凡人のための短歌教室

  • 作者:木下龍也
  • 発売日: 2020/12/25
  • メディア: Kindle版
 

Twitterでのエゴサが秒速な木下龍也さん!

こちらは歌集ではなく創作論なのですが、木下さんオススメの歌集が30冊書いてあって、今後追っかけて読みたいメモが捗ります。

 

あと、単純に本として面白い。どのようにして今の木下龍也ができあがったのか、と、何を気にして生きているのか。自作の短歌紹介、2020年に行われた短歌展(即興作成)の記録など。

 

版が進むたびに奥付に新作短歌が載るらしいので、百刷までいってほしい。今から買う人はたくさん新作が読めるので羨ましい…!

(関連記事:『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』は、7月頭に読むしかない(短歌)) 

短歌の友人

 

文庫になっているのを知らなかったので、買い直して再読。高橋源一郎が解説を書いています。歌集ではなく、歌論集。

再読して改めて、これはほむほむしか書けないなーという感じ。ちょっと私には難しくもあるので、また読み返したい。修辞的放棄「棒立ちの歌」には感動しました…。

 

色々な歌人の短歌が載っているので、誰か好きそうな人を見つけたい場合にもよさそう。それにしても、そろそろ続きが読みたい時代になってきました。 

短歌の友人 (河出文庫)

短歌の友人 (河出文庫)

  • 作者:穂村弘
  • 発売日: 2013/05/17
  • メディア: Kindle版
 

 

これから注目 

今、大人買いしたいシリーズ。 

世界が海におおわれるまで (現代短歌クラシックス04)

世界が海におおわれるまで (現代短歌クラシックス04)

  • 作者:佐藤弓生
  • 発売日: 2020/12/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

あと、笹井宏之賞に注目しています!

母の愛、僕のラブ

母の愛、僕のラブ

  • 作者:柴田葵
  • 発売日: 2019/12/16
  • メディア: 単行本
 

 

地上絵

地上絵

  • 作者:橋爪志保
  • 発売日: 2021/04/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

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