玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ
これ、本のタイトル。まずなによりもタイトルがいいでしょう?
私は春頃に読んでいて、いたく感動。読了ツイートはこちら。
木下龍也・岡野大嗣『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』読了。7月の一週間分の日付がついた歌集。いいのがたくさんなので初夏に読み返したい。青春っぽさと死についてがテーマかと思ったら、舞城王太郎の掌編2つがまさにそんな感じだった。
これがまさに今、7/1から7/7までを、1日に数首ずつ詠むという、なかなか変な試みの短歌集なんです。
公式ツイッター
本日7月1日から7日は歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』(木下龍也、岡野大嗣 著、ナナロク社)の舞台となる1週間です。同じ日の歌からいくつかツイートします。みなさんもぜひ、お好きな歌を呟いて、あ、玄関の玄に口で呟くですね。https://t.co/ssOUY9jV5g
— 『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』木下龍也岡野大嗣 (@tanka0701_0707) 2018年7月1日
今が舞台だよ、と案内してくれている公式。
貧血に倒れるきみの長髪が少し遅れて背に着地する
— 『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』木下龍也岡野大嗣 (@tanka0701_0707) 2018年7月2日
この夏を正しい水で満たされるプールの底を雨は打てない
7月2日
『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』https://t.co/TYVETN6Fq5
作者さんによるピックアップが毎日
7/2
— 木下龍也 (@kino112) 2018年7月1日
四畳にレジャーシートを敷きつめて簡易な海ですこしだけ泣く#玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだhttps://t.co/OL96dJxwf0
7/2
— 岡野大嗣 (@kanatsumu) 2018年7月3日
この夏を正しい水で満たされるプールの底を雨は打てない#玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ #tanka #7月2日
https://t.co/r5d7kEoqu5
作者さんも、日によってピックアップしてくれています。
本には、1日に数首載っているのです。
ファンたちによる、今日の歌ならどれが好き?みたいなツイートもよく見かけます。
実は、舞城王太郎が短編を載せているということで注目して読んだわけなんですが。
そういえば、最近遠ざかっていたけど、私も短歌勢だったのです。
『淵の王』は単行本もだけど、文庫も表紙がかっこいいなぁ。
この本のオリジナリティがすごい!
感心してしまったことは、
- 1週間だけを切り取ったこと。
- 夏が始まる予感に満ち溢れているのにいっそのこと後半では夏本番もかぶせて、男子高校生の閉塞感と圧倒的な揺らぎを乗せたこと。
- 2人で書いていること。
- 青春と見せかけて少し暗い。
さらに、舞城王太郎の短編がついてる。これがとても良くて、なにげない日常なのに思い出にくっきり残るエピソードをただ切り取っている。この作りも短歌っぽいと思います。あいかわらず天才まいじょー。
説明していても仕方がない気がしてきたので、みんな読んで!
歌人の岡野大嗣と木下龍也、初の共著。挟込小説 舞城王太郎、装丁写真 森栄喜、装丁 大島依提亜 刊行 ナナロク社
触発されて、拙いものをちまちまアップしています。
紫陽花が咲いて乾いた晴れた道 言いたいことは裂いてほどいた #tanka
— きまや (@kimaya4125) 2018年6月21日
強い檻くださいと白い手のひらを雨に晒した君の賢しら #tanka
— きまや (@kimaya4125) 2018年7月2日
じっくり考えると韻を踏み始めるので、ラッパーのほうが向いているのかしらと思い悩んでいます!
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